看護師の転職について紹介している当サイトですが、このサイトを見ている看護師の「方の中には、眼科の看護師をしている方もいると思います。そこで今回はそんな眼科看護師の方へのキャリアアップとして、「視能訓練士」について紹介していきたいと思います。
視能訓練士とは、眼科で医師の指示のもとで視能検査を行い、斜視や弱視の訓練治療も行う仕事です。視能検査結果は、適切な治療の方針を決める上で非常に大切なので、専門職としての地位を高めてきている職業です。
知っていますか?視能訓練士までの道のり
視能訓練士の仕事がわかったら興味が出てきた!けど、どうやってなるのかさっぱりわからないという声があると思います。そこで、視能訓練士の資格取得までの流れを整理していきたいと思います。
- 受験資格を取得する
視能士は国家資格ですので、国家試験をうけなくてはいけません。
その資格取得のためには大きく分けて3つの方法があります。1つは、視能訓練士養成施設で3年以上必要な知識や技術を習得する方法。2つめは、大学や短大、看護師や保育士の養成機関で指定科目を履修し、1年以上の視能士訓練養成所で修学するという方法。3つめは、外国の視能士訓練士学校を卒業するという方法ですが、これには、厚生労働大臣の認可が必要となります。ほとんど一般的ではない方法なので、あまり意識しなくてもいいでしょう。
- 国家試験を受ける
受験資格の確認が出来たら、受験申請書類を用意して、申請を行いましょう。
その後、国家試験を受験します。
- 視能訓練士資格の取得
国家試験に無事に合格することが出来たら、合格通知が届き、晴れて視能訓練士として認められます。
- 大学病院・国公立病院・眼科医院で働く
資格を手にしたら、全国の眼科がある病院で働くことになります。
以上が、視能訓練士になるための流れとなります。
必要な費用や期間、試験難易度は?
まず、なるまでに必要な費用ですが、看護師からの転職となると、大学や短大を卒業してから、1年制の視能訓練士養成所に通うというパターンだと考えられますが、その場合、入学金が10万円、授業料が年間で100万円程度必要になります。3年制の大学となれば、その年数分授業料が必要となります。その他、受験料や、受験会場までの交通費などの雑費も合わせると、必要となる費用はおよそ、150万~350万円程度だと考えられます。
次に、必要な時間ですが、短大の2年に加えて養成所で1年の学習が必要であったり、3年制の養成所に通う必要があったりと、国家試験の受験資格取得に3年間必要で、国家試験を受ける年には、受験申請と国家試験の合格発表までの期間を考えると1年間程度必要であると考えられるので、最低でも4年近くの期間が資格取得までにかかると考えられます。
視能訓練士国家試験についての話です、視能訓練士の国家試験は、毎年2月の下旬頃に、年1回、東京と大阪の2か所で行われます。国家試験の合格率は80%以上で、高い合格率となっています。しっかりと勉強していれば、それほど難しい試験ではないかもしれません。
試験の出題範囲は、基礎医学大要、基礎視能矯正学、視能検査学、視能障害学および視能訓練学と厚生労働省で定められています。試験形式は、マークシート形式で、午前と午後の二部に分けられ、それぞれ2時間ずつ試験が行われます。
実は…こんなメリット、デメリットが!
看護師からのキャリアアップとして視能訓練士を、紹介してきましたが、視能訓練士という業種は看護師と並行して行うものというよりは、むしろ転職に近い職業です。本当にそこまでして視能訓練士に転職すべきなのでしょうか?メリットやデメリットについてまとめていきましょう。
まずは気になる給料に関してですが、視能訓練士の平均年収は350万円~450万円程度で、看護師の平均年収よりも、数十万円低くなっています。よって、給料の面においては、看護師からの転職で得を出来るとは言えないと思います。しかし、中には、年収750万円近い収入を得ている人もいるので、勤務形態などによっては高収入を望むことが出来るとも言えます。
さらに、近年視能訓練士の人気がかなり高まり、ここ10年間で2倍以上に人数が増えています。近い将来、需要に対して供給過多になってしまうことが考えられる職業です。
しかし、眼のプロフェッショナルとしての職業に就きたい方にとっては、魅力的な職業だと思うので、充分に考えてからの転職をおすすめしたいと思います。
看護師の業界用語 解説
易感染性…免疫力が低下し、感染を起こしやすくなった状態。
易感染性とは、字が表すように簡単に細菌感染やウイルス感染を引き起こしやすくなってしまった状態を指し、AIDS患者や、高齢者などに多くみられます。