皆さんこんにちは!看護師として働いてきて、日々の業務がマンネリ化していませんか?ただ働いているだけでは張り合いが出ません!さらに、医療の世界は知識面でも技術面でも、日々進歩し続けている領域ですので、勉強していないと間違った知識で患者さんに対応してしまうかもしれません。そんなときには、ぜひ新しい看護資格を取得して、さらに看護師としてレベルアップしてみませんか!また、転職や転院の際には資格を持っていることで有利になる診療科や病院もあります。これから看護師として長く働いていきたい方も、資格を取得しておいて損することは全くありません!ぜひこの機会に資格取得を目指してみましょう!
今回紹介していく資格は、リンパ浮腫療法士です!
この資格はLymphedema Therapist(LT)とも呼ばれています。リンパ浮腫とはリンパの流れが悪くなることによるむくみのことで、原因不明の物もありますが、多くはがん治療後にリンパ管が圧迫されることで起きる症状です。このリンパ浮腫に対する知識や、治療法である複合的理学療法に対する知識や技術のスペシャリストにこの資格が与えられています。日本はがん大国といわれるほどがんの罹患率が高く、がん治療はとても発展しつつある分野です。この資格を取得すればがん治療に貢献出来たり、医師の治療の手助けをすることで患者さんの力になったりすることができます。ぜひこの資格を取得して、がんで苦しむ患者さんや、その後遺症に苦しむ患者さんの手助けをしましょう!
では、資格取得について詳しく説明していきたいと思います!
この資格って難しいの?
リンパ浮腫療法士の資格を取得するためには、条件を満たしたうえで認定試験に合格する必要があります。内容は解剖生理学、浮腫概論、複合的理学療法概論の3分野からそれぞれ20%、20%、60%ずつ出題され、内容は専門的なことも含まれていますが、合格率は90%以上とかなり高くなっています!難易度はかなり易しいと言えるのではないでしょうか。リンパ浮腫療法士に関する講習の内容から出題されますので、しっかりと勉強すれば確実に合格することができます!
仕事をしながらでも目指すことができる資格ですので、ぜひ挑戦してみてください!
資格取得の条件を教えて!
先ほども述べた通り、資格取得には認定試験を受験する必要があるのですが、それにはいくつかの条件があります。それは、
・医師・看護師・理学療法士・作業療法士・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師のいずれかの資格を有していること
・上記の資格を持っていて、実務経験が2年以上あること。
・認定機構が認定した育成機関での研修を修了したこと。
・研修を受講後、リンパ浮腫に関係する省令を5例以上経験していること。
以上の4つが必要になります。
研修は座学が45時間以上、実技演習が90時間以上必要ですので、認定試験のためにもしっかりと勉強しましょう。
場所と費用は?
認定試験は、例年東京医科大学病院の本館6階で行われています。申込期間は七月初旬から八月中旬です。期間に注意して、日本リンパ浮腫治療学会のホームページから申し込むことができますので、申し込みしてみてください。受験申込書のほかにも経験した症例リスト、勤務証明書、履歴書など必要書類は多いので、しっかりとチェックしておきましょう。受験料は15,000円です。勤務場所によっては費用が負担されることもありますので、確認してみてください。
また、この資格は5年ごとに更新することが必要です。更新にはリンパ浮腫に関係する症例を更新前に30例経験していることが必要です。
リンパ浮腫療法士の資格を取得した後も、しっかりとリンパ浮腫治療に関わって、勉強していくようにしましょう。
この資格ってどんなことに役立つの?
この資格について説明してきましたが、リンパ浮腫療法士の資格を取得するメリットは、なによりも患者さんの生活の質を向上させるお手伝いができるという点だと思います。リンパ浮腫の患者さんは女性に多く、整容面や体調面でかなり悩みの種となる症状です。このリンパ浮腫の治療に携わることで看護師としての仕事にも幅ができるのではないでしょうか。
また、看護資格を取得すると、毎月の収入に平均して3,000円から5,000円の資格手当が加算されることがあります。
さらに資格を取得していることで転院や転職の際に有利に働く場合も多くありますので、これから自分のキャリアを高めていきたい方や、自分の進むべき道に迷っている方にも資格取得はおすすめです!
みなさんも、ぜひリンパ浮腫療法士の資格取得にチャレンジしてみてくださいね!
看護師専門用語解説
「ダンポウ」
ダンポウとは、弾性包帯の略称です。手術後などに弾性包帯を用いることで、弾性ストッキングと同様圧迫療法に使われていて、深部静脈血栓症を予防することができます。