病棟希望が通らないので他に就活しようか迷っている

皆さんは病棟希望がありますか?どうも人間関係が上手くいかない、今の病棟は体を酷使するから体が限界になっている、違う科の勉強をしたい、など様々な理由で病棟を変えたい方がいるかと思います。でも病棟希望が全然通らない!っていう方、たくさんいるのではないでしょうか。では何故希望が通らないのか、またどうすれば良いのか。そちらを解説していきます。

病棟はどこも人手不足

「病院の医師不足が深刻」とニュースや新聞で取り上げられていますが、実は看護師も深刻な人手不足になっています。病院で働く看護師は、残業は当たり前という状況に陥っています。その理由は簡単、単に人が少ないのです。病棟としては、「とにかく人が少ない、人手が欲しい!!」という立場なので、看護師に簡単に病棟移動をさせたくないのです。看護師が一人減れば、その分の仕事を残った人で分散させる必要があるため、より激務になってしまいます。

人手不足に陥る原因として、お産が原因となっている場合もあります。各病棟には産科休暇をとる看護師がもちろんいるので、その分勤務する看護師の数が不安定になります。例えばお産の休暇をたまたま3人が同時に取ったらどうなるでしょう。残った人の負担が大きくなりますよね。小さな病院では一人の負担が一気に増えることになります。

このような理由から病棟としては数少ない看護師を手放したくないのです。これこそが病棟希望が通らない大きな理由になります。では病棟希望が通らない場合、どのようにすれば良いのでしょうか。

あなたが病棟を変えたい理由は?他で就活はするべき?

病棟希望が通らないというあなた。どうにか病棟を変えたいけれど希望が通らないから、他の病院に就活しようとしていませんか?確かにそれは良い手ですが、もう少し深く考えてみましょう。違う病院に就活するということは全く新しい地でゼロからのスタートになります。今一度考えてみましょう。あなたが病棟を変えたい理由は何でしょうか。その理由によって対策も変わってきます。例えば今あなたが外科の看護師を務めていて、スキルアップのために内科の看護師になりたいと思い病棟希望を何度も提出したけれども、残念ながら希望が通らなかったとします。その時、別の病院に就活すると考えるのは少し早すぎるのではないのでしょうか。病棟を変えたい理由が内科の勉強をしたかったというのであれば、外科の看護師をしつつ勉強することも可能です。本当にスキルアップがしたいのであれば勉強はスキマ時間でできるはずです。もちろん手技など実際に経験してみなければ分からないこともありますが、勉強だけであれば仕事の合間にすることが出来ます。このように自身のスキルアップをしようとしている場合、無理に病棟を変える必要はないのです。

では実際に就活をしてまで病棟を変える必要があるのはどのような時なのでしょうか。それにはいくつかあります。まず、今の病棟での仕事が激務で自身の健康を害している場合です。これは早急に病棟を変える必要があります。自身の健康を害してまで仕事を続けていると仕事にも影響がでてきます。病棟希望を出しても通らなければ、就活を始める覚悟を決めましょう。次に、今勤めている病棟に苦手な人がいる、または、人間関係が悪くなってしまった場合です。ちょっと人間関係が悪いだけというのは普通なことですが、人間関係のせいで精神的に強くダメージを受けていたり、生活に支障が出てしまったりしている場合にはすぐにでも就活の準備をしましょう。精神的に追い込まれると自分では気づかないうちにうつ病などの精神疾患を罹患してしまうことがあります。こうなってしまう前に知り合いや家族に相談するなどして就活を視野に入れていきましょう。

就活を決めた!注意点は?

さて、実際に就活をすることを決めた際、どのようなことに注意して就活をすればよいのでしょうか。それはズバリ「次の病院をしっかりとリサーチする」ということです。やみくもに就活していては、何度も自分の希望に合わない病棟に勤めてしまうことになるかもしれません。必ず、看護師の転職サイトをみたり、コンサルタントの方に相談してみたりしましょう。特にコンサルタントの方と実際に話をすることが大切です。コンサルタントの方はどの病院にどのような特徴があるのかを知っています。最初は抵抗があるかもしれませんが、自分の将来のためにも「人に相談してみる」というのが、筆者お勧めの解決法です。あなたの転職が上手くいくことを祈っております。

看護師専門用語解説

「無菌操作」

無菌操作とは、菌の付着を防ぎ感染予防をするための一連の操作のことです。無菌操作は手袋の着脱や術場など様々な場面で見られます。患者の健康を守る医療者にとっては必須の手技です。