先輩ナース2人の意見がいつも食い違うので困っている


新人看護師時代いや、今でもこんなお悩みはありませんか。
先輩(ここでは、先輩ナースのこと)によって言うことが食い違っていて、どちらのアドバイスが正しいのか、迷ってしまいますね。これが一日に何回かあると、「指導内容くらい統一してほしい」と叫びたくなりますよね。新人看護師なら、特に、叫びたくなるはずです。

先輩2人ないし複数の意見が食い違う場合の対処法

ここでは、食い違う2人ないし複数の先輩に対する対処法を3つ、みていきましょう。
➊最初は、その職場の人間関係に合わせよう。
先輩により指導内容が違う場合、新人看護師として、「どれを優先したらいいのかわからなくなる」と思います。「S先輩にはこう教えてもらったのですが」等と言いたくなるでしょう。しかし、そこをグッとこらえて言わないでください。新人看護師の間は、こういう場合、特に、その場の人間関係に合わせることを心がけましょう。つまり、一度は、その場の人間関係を保つため、指導内容を受け入れるということなのです。どんな理由があろうと指導を跳ね返したら、先輩のプライドは傷つき、あなたがいじめられる可能性も出てくるのです。本来、教えてくれること自体が、すごく有り難いありがたいことです。ですので、ある意味、新人の間は納得いかないようなことでも、先輩の前では、新人らしく何もわかってないような態度をしていると、先輩も「また教えてあげようかな」という気になってくれるはずです。先輩も、善意で指導してくれていることは明らかなのです。もどかしくなり腹が立っても、善意で指導にあたってくれている先輩の顔を立て、最初は受容すべきでしょう。新人看護師として、先輩の話を聞く態度は、とても重要な姿勢なのです。
また、新人看護師でない方も、とりあえず、先輩により言うことが違って動揺すると思いますが、その場においてはその指導を受容してください。そして、その職場で、一番権力をもっているらしい先輩の指導を最優先に聞いているように見せてください。看護師の世界は、病院によりカースト制度のようなトップがいて、その人の癇に障ると、その病院で働けなくなる可能性があります(風通しの良くない病院等はよくあることです)。先輩により違う指導を受け戸惑っても、まず、その人間関係の中で静かに、傾聴する姿勢でいることが大切です。


➋先輩により違う指導内容の根拠をこっそり調べてみましょう。
先輩は看護師とは言っても、完璧な人はいません。先輩により違う指導をされて戸惑うことがあります。しかし、その場では指導を傾聴した態度をとり、先輩の指導内容の根拠をこっそり調べてください。指導内容が本当にあっているのかどうかは、必ず自分で調べる癖をつけるのが大切です。
 なぜ、先輩の方々から受けた指導を、敢えて「調べる」必要があるのでしょうか。
先輩の方々の指導内容に食い違いが生じているとすれば、どちらかが正しく、どちらかが間違っている可能性があるからです。患者の生命に関わることに携わっている看護師の方々にとっては、正しい処置をしないと怖いことになります。新人看護師とはいえ、自分が行なった看護には、法律上自分自身に責任があるのです。仮に、指導内容が間違っており、医療事故を起こしたとしても、その責任は免許を持つ新人看護師にあります。先輩は裏切ったとしても、自分で努力して得た知識は、自分を裏切ることはないのです。新人看護師の間は、学ぶことが一番の仕事です。どんなに怒られても、学ぶことだけはやめることのないようにしてください。
➌当たり障りのない先輩に相談しておきましょう。
先輩により指導内容が異なり戸惑っていることを、自分から、他の先輩に相談しない限り、先輩の方々の間で「指導をしているのに、あの新人看護師は役に立たない」と見られてしまいます。なぜ、自分が混乱しているのかを相談して、味方を作っておけば、後々、誰かに目をつけられるようになっても、自分の身を守ることが出来るのです。自分が目の仇にされないためにも、先に釘をうっておくのが良いです。

看護業界特有の悩み

 先輩によって、指導内容が違うのは、他の仕事のように、マニュアル化ができる仕事ばかりではないので、「看護業界特有の悩み」と言っていいでしょう。その悩みの対処法として3つの方法をみてきました。これらの方法を上手く使って頂き、今回のお悩みのお役にたてれば幸いです。

看護師専門用語解説

メチオニン
必須アミノ酸の一種で、牛肉、魚肉、レバー、牛乳、小麦等に多く含まれいて、ヒスタミンの血中濃度を下げ、アレルギーを起こしにくくする働きがあります。他に、血液中のコレステロール値を下げて活性酸素の除去、アルコールからの肝機能保護、統合失調症・パーキンソン病の改善、抜け毛予防、うつ症状改善等の作用をもっています。不足すると利尿機能が衰退し、むくみなどが生じて、コレステロール沈着等による動脈硬化の原因になるのです。