看護師の仕事は、肉体的にも、精神的にもかなりハードで、ほとんどの病院で人材確保に頭を悩ましている状態です。このような医療現場の慢性的な人手不足は、看護師一人当たりの労働量を増やし続けているのです。このような状況の中で激務をこなしていても、看護師は、体調管理をきっちりしているのでしょうか?
看護師の体調管理について
上記の看護師の現場が激務という点に加えて、夜勤がついている点からしても、体調管理は、かなり難しいと考えます。上記の状況により、人材確保が難しくなっています。このため、常勤(日勤、夜勤を含む)だけでなく、午前中のみ、午後のみ、日勤専従、夜勤専従等といったように看護師のニーズにあわせ、柔軟に、勤務シフトを対応しているのです。こうすることにより、職場に配置が必要な人材を確保する点では成功していますが、常勤で働いている看護師の負担を大きくしてしまう結果になっているようです。
また、引き継ぎ等も上手くいっていないところが多く見受けられ、そうなってしまうと、頻繁にトラブルがおき、職場が混乱してしまいます。そして、「私が、なんでこんなことをやらなければいけないのよ。」といった具合で誰かの失敗の尻拭いをさせられることが増え、業務効率を余計に下げてしまうことになるのです。つまり、経営陣がこの点を早く理解しない限り、働きにくい環境がさらに進んで行くでしょう。
看護師の問題のあるストレス解消法について
精神的ストレスや肉体疲労を解消してくれるのが、質の高い睡眠だと言われています。
常勤の看護師は、週に一~二回夜勤があり、夜勤がある度に昼と夜が何度も逆転することになってしまい、質の高い睡眠は、確保できなくなっていきます。しかし、それが確保できなくなると、容易に体調管理はできないでしょう。また、どこの看護師も看護師同士だけなく、患者との人間関係の問題等で、ストレスは増えるばかりです。そうなると、心と体が、自然とストレスを解消するように求めるのです。いろいろなストレス解消法はありますが、看護師の多くの方が上手く解消できていないのが現状です。看護師の具体的なストレス解消法は、毎日、暴飲暴食をしたり、ショッピングやギャンブル等で、一生懸命、稼いだ大切なお金を散在して、心の隙間を埋めようとする人が多いようです。
夜勤が入ると昼夜の逆転が繰り返されることから、かなりのベテランの看護師でも、体は疲れているけど「寝たくても眠れない」といったことが度々あります。そういう時は、お酒を飲むことで心をリラックスさせ、何とか眠りにつこうとするのですが、これが度重なると、気がつけば毎回深酒になり、お酒の量も増え続けていきます。アルコール依存症とまではいかないにしても、計り知れない肉体へのダメージがあります。こんな状態になると、余計に、健康管理が難しくなり、仕事にも悪影響を与えることになるのです。アルコール依存症になってしまうと、内蔵がぼろぼろになっても、お酒を飲んでしまうので、自分の力では飲酒をやめられなくなります。そうならないためにも、飲酒の怖さを知り、飲酒でリラックスして、眠りにつくことは極力避けていただきたいものです。
飲酒の話に代わって、飲酒より肉体へのダメージは小さいと考えられるやけ食いについてみてみましょう。でも、やけ食いというだけあって、食べ物を食べるので、確実に体重が激増します。体重が増えると肉体への負担が大きくなり、疲れやすくなるのです。そうなってしまうと、精神的に気が滅入りやすくなったり、次第に、仕事に対するやる気も奪われていくようです。休日は何をするにも億劫になり、さらに動かなくなるので、どんどん太っていきます。長期間にわたり、こうした状況が続いてしまうと、慢性的な成人病や摂食障害、うつ病等の精神疾患に苦しめられることになります。やけ食い、大食いには、
十分、注意しましょう。
まとめ
看護の現場において、ストレスの多い仕事は多々あり、それをこなすためには、心と体の健康の維持が必要不可欠です。心と体が健康でなければ、困難になります。ところが、それを維持するのが容易ではないので、是非、質の高い睡眠、適量な食事、適度な運動、
入浴の質を高めて、リラックスする時間を作るようにしてください。リラックスする時間を作ることを心がけて頂き、良い体調を持続して、仕事が上手くいくよう、切に願います。
看護師専門用語
メニエール病
激しい回転性のめまいと難聴・耳鳴り・耳閉感の4症状が同時に重なる症状を繰り返す内耳の疾患のことです。メニエール病は女性に多く、発症年齢は30歳代後半から40歳代前半にピークを持つ山型であります。内リンパ水腫の発生する機序は不明ですが、患者の生活状況調査の傾向から、メニエール病の発症には、ストレスが強く相関していることが分かっています。