看護師なら楽勝!?プレッシャー②産後編

結婚した看護師は病院に関係することには詳しいと思われているので、妊娠・出産に関しても楽勝だと思われがちです。しかし、産前・産後はたとえ看護師であってもつらいので、周りの人の支えが必要となります。どうしたら看護師なら楽勝でしょ?というプレッシャーに負けないで済むでしょうか?

出産後も苦労はたくさんある

妊娠中はお腹が大きくなり、傍目から見ても動くのが大変そうに見えます。しかし産後は大きかったお腹も引っ込み、元通りになっているように見えますね。しかし、出産が終わったからといってすぐに元通りになるわけではありません。出産後も苦労することはたくさんあるんです。

出産後はまず子どもの世話が待っています。新生児はおよそ3時間おきに授乳が必要なので夜も頻繁に起きなくてはならず、睡眠不足になることが多いのです。看護師は夜勤に慣れているから夜に起きるのも問題ないでしょう?と思われることもありますが、出産後は体力も落ちているため、ゆっくり休めないというのは非常につらいものです。夜泣きをする赤ん坊も多いので、少しでも休める環境が必要となります。

また、産後に鬱状態になるマタニティブルーというものもあります。これは考え方の問題ではなく、急激なホルモンバランスの変化が原因のため、出産に詳しくても避けられないことがあります。解決策としては落ち着くまで待つか、周囲が支える必要があります。

出産後少し経つと、産褥期というものもあります。かつては産後の肥立ちとも呼ばれていました。出産で変化した体が元に戻るため、様々な形で不調が表れる時期です。この時期は心身が傷つき、疲れがたまる時期でもあるので、周囲の助けがないとかなり大変です。昔は産後の肥立ちが悪くて、と亡くなる人も少なくありませんでした。なるべく安静に過ごすべき時期なので、つらい時は素直に助けを求めましょう。

出産したからといってすぐ楽になるわけではありません。大変な時期は続きますが、周りの人に協力してもらって乗り切っていきましょう。

看護師だからできることは?

看護師だから大丈夫でしょう、といわれても、看護師だからってできることとできないことがあります。看護師であることは他の人と比べて何ができるのでしょうか?

看護師だと楽になる点として、おむつ交換があります。多くの人は子どもが産まれて初めておむつ交換をするので、よく横漏れや背中漏れがあり失敗してしまいがちです。しかし看護師の場合はほとんどが大人用とはいえ、おむつ自体は交換したことのある人が多いので、初めておむつに触るという新米ママさんに比べれば楽勝でしょう。

また、体調を崩したときにはその原因や症状について、ある程度はわかると思います。しかし看護師であっても詳しくは診察を受けなければわかりませんし、その治療に必要な薬や処置は病院に行ってもどうにもなりません。自宅で治すことができる軽微な症状であれば、病院に行かなくても対処ができるでしょうが、軽微な症状にみえても実は大変なことになる場合もあるので、看護師であればその判断がある程度可能です。

看護師であれば他の人よりもできることは多くなりますが、全部できるわけではありません。決して楽勝といえるわけではないのです。しかし周りからは楽勝でしょ?と思われることが多いので、できないことはできないと伝えて手伝ってもらいましょう。

周りの人に助けてほしいことは?

出産後に手伝ってほしいことはたくさんありますが、周りの人にはきちんと言わないと伝わりません。看護師だからというのは関係なく、きちんと助けを求めましょう。

周りの人に手伝ってもらえてうれしかったこととしては、なんといっても休憩時間がもらえることです。毎日3時間おきに授乳するのは大変なので、例えば1回哺乳瓶で授乳してもらえれば、6時間くらいは休むことができます。

赤ん坊の沐浴に関しても、夫に担当してもらえれば少しは赤ん坊と離れる時間ができるので気持ちを切り替えることができます。母親であっても四六時中赤ん坊とくっついているのは辛い時があるので、こうして気持ちを切り替える時間は大切なんです。

また、産まれてから間もない赤ん坊はあまり外に連れ出さない方がいいので、買いものを代わりにしてもらえると助かりますよね。寝ている間に一人で行くとしても、出産後はお母さんの体もつらいので、なるべくなら荷物を持ちたくはありません。頼めるようなら頼んでしまいましょう。

夫に何かを頼んだときに困るのが、後片付けをしないことです。おむつ交換をお願いしたらおむつが置きっぱなし、料理をお願いしたら洗い物などはしてくれない、など後片付けが苦手という男性は結構多いんです。後片付けまでしっかりお願いしましょう。

看護師だからといって出産後になんでもできるわけではなく、周りの協力が必要不可欠です。無理をせずにきちんと子どもの世話ができるよう、手伝いが必要な時はきちんと周りの人にお願いして手伝ってもらいましょう。そのほうが子どもに笑顔で接することができますよ。

看護師専門用語

マタニティブルー

出産直後の女性がなりやすい気分障害のことで、一過性の物なので長く続くことはありません。急激にホルモンバランスが変化したことで発症するといわれています。