医療翻訳家を未経験から始めたい場合、どうすればいいの?


医療翻訳家になりたい、けどなにも分からないしどうしたら…
近年、医療業界の発展や、その複雑化、高度化に伴って、需要が高まってきており、注目を集めている職業のひとつに「医療翻訳家」があります。
医療翻訳家とは、その名の通り、医療業界に関係する様々な文書についての和英翻訳や英和翻訳の依頼を受けて、文書とすることを仕事としています。
特に製薬会社からの依頼は後を絶たず、かなりの必要性があります。
そんな、医療翻訳家の仕事について、最近知って、興味が出てきた、自分でも出来るかも、やってみたい!と意欲を燃やしている方も少なくはないと思います。
しかし、いまだにそれほどメジャーな職業ではないので、どのように目指せばいいのかという話になると、よく分からないですよね。
そこで、今回は、医療翻訳家になりたいけど、未経験だしどうしようという人のために、医療翻訳家の目指し方についてお話していきたいと思います。

医療翻訳家を目指すには?ゼロから始めるにはまずこれ!

翻訳家には、外国の大学出身だという人や、英文科を卒業しましたという人も多くいるので、もしも、まだ10代で、翻訳家になるための進路に迷っているというという人であれば、そのような進路を取ると、有利に働くと思います。
しかし、そうではないという人が、独学で未経験から学んでいこうとするには少々無理があります。そこでどうするべきかというと、ズバリ、翻訳スクール・翻訳専門学校に通うことが一番に考えられます。
それらの専門学校であれば、翻訳に特化した英語の講義や、文章の組み立て方といったものが学べるのはもちろんのこと、翻訳者に大切なツテやコネクションを得る機会があるというメリットがあります。
例えば、そのような学校自体を翻訳会社が経営している場合があるので、卒業後に経営元の会社に就職したり、翻訳家として登録するという道が用意されることもあります。
そのほかにも、翻訳業界との結びつきが強いので、卒業生や関連する事業を行っている人物といった縦のつながりや、同じように翻訳家を目指す仲間といった横のつながりを持つことも可能で、未経験の人が医療翻訳家を目指すには非常に良い方法だと思います。

私、文系なんですけど、医療翻訳家って無理ですか…?

医療翻訳家になるとすると、気になってしなうのは、文系出身の自分では、向いていないのではないだろうかという心配だと思います。
確かに、現在のかなり高度で複雑化し、これからさらに専門性を増していくことが考えられる医療分野における翻訳作業を行うということは、並大抵のことではなく、医療、薬品、機器に関してそれなりの知識や経験が必要となります。ですので、理系出身で、科学に触れているということはアドバンテージとして大きいとは思います。
しかし、だからといって、文系出身者が医療翻訳者になれないわけではありません。
むしろ、医療翻訳という、高度に専門化した分野であるからこそ、文系、理系といった、高校生までのお勉強での得意、不得意という枠にとらわれずに強い関心と学習意欲をもっていればなることが可能になります。

どのような資質を持っている人が向いているのか

それでは、次は、どんな人が医療翻訳家に向いているのか、その資質についてお話していきたいと思います。
まず初めに、大前提となることですが、医療翻訳という分野は、いかに文系だろうが、理系だろうが初めて学ぶ領域です。ですので、学ぶべき内容が非常に多くあります。その中で、くじけずに必要な知識を積み上げていくだけの「向学心」というものが必要になります。学ぶことによって、自分が得意な分野、興味がある分野というものがさらに輪郭をはっきりとしてきてさらに仕事ぶりに磨きがかかってきます。
ほかに、必要とされるのは、「語学力や専門知識への理解」です。やはり翻訳家ですので、日本語や英語といった複数の言語を用いて適切な表現をしていかなければいけません。そのためにも語学力は必要とされますし、辞書を軽く引いただけでは見つからないような専門用語を理解している必要があります。
また、そういったスキルを用いて適切な表現をさがしていく中で、文書の種類ごとに適切な表現や言葉を使えるかということがポイントになってきます。報告書なら報告書、論文なら論文独特の表現をしなければならないということです。
ほかには、「PCスキル」が挙げられる。実際に仕事をするなかで、WordやExcelをいかに使いこなすことが出来るのかというのは重要になってきます。
㎡などのように、文字の上に記号を付けるのはどうするのだろう、といった調子では、物質名や単位などの指定が多くある医療系翻訳依頼に対応しづらくなってしまいます。