循環器内科の看護師ってどんな仕事をしているんだろう?どんなスキルが必要なの?
そんな疑問をここで解決していきます!
目次
どんな仕事をしているの?
まず初めに、循環器科には循環器内科と循環器外科があることを知っておいてください。この二つのうち今回紹介するのは、循環器内科です。
循環器内科での看護師の役割
循環器内科は、手術を行わずに疾病の治療をするので、カテーテルや薬物療法などが主な仕事となります。
また、他の科の看護師と同じように患者さんへの対応や診察の補助なども循環器内科の看護師の仕事です。
循環器科に入院する患者さんは、血液系の病気や、心筋梗塞、心不全、狭心症などの心臓に関わる病気、糖尿病や高血圧などの生活習慣病などの症状なので、患者さんひとりひとりの健康管理、薬の管理、医師から指示があった場合の採血、食事・排泄補助などもしなければなりません。
自分の体に異変を感じて診療を受けに来る患者さんの声を親身になって聞き入れ、安心させられるような言葉がけをしてあげることも大切です。
心臓にかかわる病気の患者さんが多い
また、血液、心臓系の病気での入院であることから、循環器内科は「心臓内科」や「心臓血管内科」とも呼ばれたりしています。
循環器科の患者さんは、様態が急変することも珍しくないので、そのようなことが起こる前に、さまざまな視点から患者さんを観察し、変化に気付いてあげることが必要になります。
体力がキモ
ここまでの話だと、他の科の看護師とやることはそう変わりませんが、循環器科の看護師は、看護師の中でも特に体力が求められる仕事です。
なぜなら、看護師なら夜勤があるのは珍しくないですが、循環器の場合、救急の受け入れが多いため朝・昼・夜構わず仕事が舞い込んできます。
また、診察だけの予定だった患者さんが即日入院になるケースも少なくないので、その手続きや準備などもしなければなりません。
コミュニケーション能力が非常に重要
クリニックで働く際に、同じ職場には管理栄養士や臨床検査技師などの他の職種の人たちもいます。その人たちとのコミュニケーションが診療の良し悪しにも関わってきます。
つまり、患者さんと接するコミュニケーション能力の他に、同じ職場の人たちとの間に必要とされるコミュニケーション能力もあることになります。
もう一つ大変なのが、カテーテル治療の事前準備です。カテーテル治療を行う患者さんには、入院前問診と入院オリエンテーションをしなければなりません。このように、事前にやらなければいけないことが多いのが循環器内科の看護師です。
ですが、その分やりがいも多く、たくさんのスキルを身につけることができるという点から、循環器内科を希望する看護師は多いです。
お給料はどれくらいもらえるの?
循環器内科は、上記の通り夜勤や救急が多いため、必然的にお給料は多くなります。
循環器内科で勤務する看護師の給料
平均すると、月給は25~45万(基本給、夜勤手当、資格手当などの内訳あり)ほどになります。施設ごとに手当などがあり、多い人では月給が50万を超える看護師もいます。
これは、他の科の看護師と比べると多めの金額になります。また、ある特定の資格を持っていると、資格手当がつき、さらにお給料が上がります。その資格については、下記でご紹介いたします。
どんな人が向いているの?
循環器内科に向いている人の特徴は、大きく分けて3つです。
体力重視
一つ目は、説明の通り他の科に比べて大変なことが多いので、何よりも先に体力が重視されます。体力が欠けている場合、夜勤や救急に対応することが出来ないからです。
現在循環器内科で働いている看護師の中には、空いた時間で体力づくりをしているといった人も多いです。
学習意欲と向上心
二つ目は、高い学習意欲と向上心を持って仕事に取り組める人です。
機械の操作や、検査の事前準備、入院患者さんを対象にしたオリエンテーションなどがあるため、日々の勉強を怠らずに頑張りぬける向上心と精神力が必要になります。
他人への細かい気配り
三つ目は、他人への細かい気配りができる人です。
患者さんは、自分自身に異変が起こったことで非常に不安な気持ちになっています。その不安を和らげてあげられる一番の存在は看護師です。
そして、患者さんの小さな変化に気づけなければなりません。そういった面で、周りへの気配りはとても大事になります。
キャリアアップに必要な資格って?
お給料の話で少し触れた、キャリアアップするための資格についてここで紹介します。
たくさんある中から、今回は「急性・重症患者看護専門看護師」と「慢性心不全看護認定看護師」の2つをピックアップします。
- 急性・重症看護専門看護師→平均5000円~2万円の月給アップ
- 慢性心不全看護認定看護師→平均5000円~1万円の月給アップ
これらの資格はこちらで詳しく書いていますので、是非トライしてみてください。
~看護師の業界用語~(おまけ)
<細胞診>
さいぼうしん→検体を染色して顕微鏡で観察して異型細胞等を検出すること