准看護師から正看護師を目指すべきか迷っている

現在、准看護師であるあなたが、正看護師になりたいと考えたことはありませんか?また、それ以前に准看護師と正看護師の違いについてちゃんと知っていますか?今回は、准看護師と正看護師のちがいについて確認したのちに、それぞれの役職ではたらくことのメリット等について学んでいきます。

准看護師と正看護師って何がちがうの?

准看護師と正看護師の法的な違いとして、まず資格の違いがあります。正看護師は国家資格であるのに対し、准看護師は公的資格です。詳しく説明すると、正看護師は高等学校を卒業後に4年制の看護学校または大学に通った後に最終的に厚生労働省の国家資格に合格する必要があります。これに対し准看護師は、2年間准看護師の資格が取れる学校に通ったのちに都道府県の知事試験を受験し都道府県知事免許を取得しなければなりません。

次に年収について違いを見ていきますと、やはり資格取得に時間のかかる分、准看護師よりも正看護師のほうが平均年収は高くなっています。平均でみると正看護師の年収はおよそ450万円、准看護師はおよそ400万円と年間およそ50万円の差があります。

次に社会的地位にスポットを当ててみますと、立場上は正看護師のほうが上ということになります。それは、仕事内容と昇進の違いによります。仕事内容については、さほど差はないのですが、准看護師は正看護師と異なり自分の判断による処置ができません。何らかの業務を行うためには医師または看護師の指示が必要になるのです。逆に准看護師から正看護師に対して指示を出すこともできません。自分の判断で仕事を行っていきたい人は、正看護師の資格を取ったほうが良いでしょう。ただし業務上の責任については、准看護師は医師または正看護師の指示により処置するために指示をした上司が責任を取るという形になります。次に昇進については、准看護師は部長・師長・主任といった看護師職位の昇進はできないのが一般的です。昇進していきたい人は、正看護師の資格を取りましょう。また、まず准看護師の資格を取ったのちの正看護師の資格を取るための勉強をしてキャリアアップをすることも可能です。准看護師、正看護師としてはたらくことのそれぞれのメリットについて紹介していきます。

准看護師であることのメリット

准看護師は最短2年で看護師として働くことができるので、早くから医療現場に出たいと希望する場合や、何らかの事情で4年制の学校に通うのが難しい場合、早急に働きたいというひとには魅力的なポイントです。また、募集している医療機関も、個人の病院や診療所での求人が多いので、大きな病院で勤務するよりも小さな規模で働きたいという方にはおすすめです。また、准看護師は昇進できないという話を紹介しましたが、家庭を持つ主婦や共働きをする方等にとってのメリットは、ある程度の稼ぎがあることに加え、非常勤として働けることです。午前中のみの勤務や、週に何日かの勤務などが許容されるため、家庭との両立をうまくできます。

正看護師であることのメリット

冒頭に述べました、資格による違いで仕事へ与える影響は、働くことができる範囲に違いがあります。正看護師は国家試験であるために地域に限定せず全国津々浦々で働くことができますが、准看護師は働ける施設・地域が限られてきます。これは正看護師のほうが自由のきく良い点であるといえますが、准看護師でも地元で働くと決めた方や結婚して限定された地域でも問題ないという人もいらっしゃるでしょう。また、准看護師よりも職場という視点の中では比較的大きな病院での求人が多いです。高い医療技術や救急施設の充実しているものを求めている人には刺激のある仕事ができるでしょう。

准看護師と正看護師の違いを踏まえたうえで今回紹介したそれぞれの利点を考慮し、あなたのライフスタイルにあった働き方をぜひ考えてみてください。

看護師の業界用語

<クロスマッチ>

クロスマッチとは、交差適合試験ともいい、輸血用血液製剤と患者血液との間に血液型抗体に起因する抗原抗体反応が起こるかをあらかじめ試験管内で検査して、血液型不適合による副作用を未然に防止する手段のことを指します。

この試験には主試験と副試験があり、主試験は患者血清と供血者血球との反応、副試験は感が赤血球と供血者血漿との反応を確認します。血液センターではすべての血液について37℃で反応する不規則抗体のスクリーニングを実施して、不規則抗体の認められない血液を供給しているために、患者のABO血液型・Rh血液型・不規則抗体が存在しないことが確認できれば副試験は省略することができます。