夜勤が多くて生理不順になりがち

日々の忙しい業務の中、疲労やストレスがたまり、体調に変化をきたすことはありませんか?お腹が痛い、なんとなく倦怠感が続いている、慢性的に頭痛がする・・・その中で、女性特有の悩みが、生理不順です。生理が来なかったり、生理周期が一定ではなかったり、そういった一つの悩みから業務に支障をきたしてはいませんか?今回看護師としての業務と生理不順についての関連を考えていきます。

生理不順ってなに?

生理は、正式には月経といい、女性が妊娠するためのシステムです。女性ホルモンのはたらきにより女性の体内で胎児を身ごもるための準備が始まります。一般的に、生理に近づくと女性は頭痛・腹痛などの生理痛に悩まされたり、また精神面で落ち込んだり急に泣きたくなったり、怒りっぽくなったり、漠然とした不快感を抱いてしまうことがあります。これが症状として重くなってくるといわゆる生理前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)と分類されます。これは子宮の内部の変化が起点となり起こるものではなく、女性ホルモンの分泌により起こります。

生理不順とは、特定の症状を示すものではなく、通常の月経周期にある程度の大きな乱れが生じる状態のことを指します。パターンとしては大まかに三種類あり、①生理周期が異常をきたしている、②生理中の期間の長さに異常をきたしている、③月経血など月経量に異常をきたしている、のパターンがあります。

生理不順はどうして起こるの?

体調不良や、生理不順(主に生理の遅れ)を引き起こす原因となるものの例として、仕事などによる疲労、ストレス、ダイエット、過度の食事制限、睡眠不足、生活サイクルの乱れ、喫煙や飲酒があります。こういた要因が複数重なったり、長期間続いたりすると心身への負担が大きくなり、体内のホルモンバランスが崩れ、生理不順へとつながっていきます。特に看護師の夜勤の場合、拘束時間が長く、いつ患者さんに呼ばれるかわからないというストレスや、睡眠不足、睡眠サイクルの乱れなどといった複数の要因が重なっています。したがって夜勤により生理不順が引き起こされるケースが多いのです。

生理不順は将来どうなるの?

ある程度の生理周期の乱れは誰しもが経験するものですが、それが病的であるか、心配いらないものかどうかを確かめる方法があります。それは基礎体温の測定です。あなたは基礎体温を毎朝測定し、記録していますか?毎日朝起きてから、活動を開始する前に基礎体温を測定することで、排卵が起きているかどうかをしることができます。生理周期が安定していなくても、排卵が起きていれば心配することはありません。排卵が起きていない「無排卵」の状態が続くと、将来的に不妊症や、子宮内膜増殖症などに至ります。早期の婦人科への受診をおすすめします。

生理不順に対して、どうやって対策したらいいの?

あなたが悩んでいる生理不順が、心配するべき生理不順かどうかを確かめるには基礎体温を計測することが大切だと学びました。対策の一つとして、基礎体温を日ごろからつけて、記録しておきましょう。朝起きてから1分もしません。続けることが大事です。

また、生理不順を起こさないようにする対策としては、睡眠とストレスに関して改善していきましょう。夜勤以外の時にしっかりと睡眠をとり睡眠時間を確保し、就寝前のスマートフォンやテレビをやめて睡眠の質を向上させましょう。眠れないときは、本を読んだり音楽を聞いたりすると眠りやすいといわれています。また、眼をつむり横になって休息するだけで、通常の眠りによる効果のおよそ80%の休息を得られるといも言われています。心身ともに、休息しましょう。また次に、ストレスに関しては、もちろん仕事中のストレスを軽減することができれば理想的ですが、それが難しければ仕事以外のところで息抜きをしてストレスを解消しましょう。好きなものを食べたり、趣味を見つけたりして、仕事以外のところでもダイエットを意識しすぎたりすることによるストレスは解消していきましょう。

看護師の業界用語

<グレーデ法・クレーデ法>

赤ちゃんに対する細菌殺菌する点眼のことを指します。生まれてくる赤ちゃんが産道を通るとき、眼に細菌がはいってしまうことがあります。なかでも特に新生児淋菌性結膜炎(新生児膿漏眼)は、放置しておくと最悪の場合失明に至ります。この感染症を予防するために出産後すぐに赤ちゃんに対して1~2%硝酸銀液の点眼をし、その後生理食塩水で洗浄します。医師または看護師により処置されます。最近はクレーデ法による点眼よりも、抗生物質の点眼を処置することが多くなってきています。副作用はほとんどありません。