アレルギー科の看護師の仕事とは

アレルギー科の看護師はどんな仕事をしてどんな人に向いているのか、またどんな知識が必要なのか、簡単にまとめたので参考にしてみてください。

アレルギー科の看護師の役割とは?

名前からも分かるようにアレルギー疾患を扱う科になりますがアレルギー科単独のことは少なく、呼吸器内科、耳鼻咽喉科、小児科、皮膚科、一般内科などと併設、複合していることが多くなります。なぜなら、花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などアレルギー性疾患は、目、鼻、喉、皮膚など多岐にわたる領域と関わっているからです。そのため、アレルギー科は幅広い領域の知識が必要となります。また、どの科と併設、複合しているかで仕事内容も異なるので、自分はどの分野で関わりたいかを考えてから病院選びをするようにしましょう。アレルギー科は大人から子供まで幅広い年齢層の人が受診してきますが、子供は特に多く受診してくる傾向があります。近年はアレルギーをもつ人が増えてきていると言われているので、需要が高まっている科でもあり、花粉の時期、夏の時期など時期によって患者数が大きく変動するという特徴があります。

それではアレルギー科の看護師は実際どのような仕事をしているのか説明していきます。さきほども述べたようにアレルギー科は他の科との複合となっていることが多く病棟も複合となってくるため、アレルギー科専門の病床数は少なく、また病棟がない場合もあります。そのため主な仕事は外来での仕事となり、病棟の仕事は少なく日勤がメインになります。夜勤があったとしても、病床数が少ないため夜勤の負担は少なくなります。アレルギー科の看護師の主な仕事は医師の診察・処置の補助などの一般業務に加え、患者さんの生活指導、服薬指導などがあります。看護師が行う処置としては、点眼薬の点眼、点鼻薬の点鼻、患部への外用薬(塗布薬)の塗布、患部の清潔管理、吸入の補助などが多くなります。そのため、点滴、注射などの医療手技を行う頻度は低く、医療手技のスキルアップを目指すには適しません。

アレルギー性疾患では日常生活が大きく影響してくるため、生活指導、服薬指導は看護師の重要な役割になります。原因となる物質に触れたり、食べたりすることで症状が生じてくるため、症状をなるべく抑えれるようにする生活・食事指導を行っていきます。これは患者さんだけでなく、家族にも行います。特に子供の場合は自分でできることは限られてくるため、家族への説明、指導が大切です。またアレルギー様の症状が出たときや、気管支喘息の症状が現れたときに毎回その都度病院に受診するのではなく、ある程度患者さん自身で服薬の管理、コントロールをすることになります。適切な効果を発揮するためにも、薬の使用や管理方法を看護師が指導しておく必要があります。

基本的にアレルギー科で扱う疾患は命の危機さらされるようなのものは少ないですが、時に緊急を要する場合もあります。例えば気管支喘息の重度の喘息発作が起こり呼吸困難の状態、食物の接種による急激なアレルギー反応で、気道閉塞、アナフィラキシーショックなどです。このような場合は一石も早く処置する必要があるので、稀ではありますが起こったときに適切に処置できるよう心掛けておきましょう。

給料はどれくらいもらえるのか?

転職の際に気になるのがお給料についてですよね。アレルギー科の平均月収は25万円程度になります。この中には夜勤などの手当も含まれますが、アレルギー科では夜勤や時間外勤務は少なくなります。一般的な看護師の平均と同じくらいになっています。
月収給料アップにつながる資格については”キャリアアップができる資格とは?”で詳細を紹介します。

どのような人が向いているのか?

アレルギー疾患は短期の治療で治るわけではないため、患者さんは長期の治療、定期的な診察を行うために受診してきます。そのため患者さんと信頼関係を築き、良好な関係を作ることのできる人に向いています。また生活・食事指導、服薬指導も看護師の大切な仕事になるので、コミュニケーションがよくとれる人、順序立てて説明できる人に向いています。幅広い年齢層の患者さんが受診しますし、患者さんと接する時間も長くなるので、コミュニケーションは欠かせないでしょう。

キャリアアップができる資格とは?

キャリアアップにつながる資格は多数ありますが、ここでは2つに絞って紹介します。また必ずしも給料アップにつながるというわけではないですが、自分の仕事をアピールするきっかけになります。
・各種認定看護師→平均1万円程度アップ
・小児アレルギーエデュケーター
これらの資格に関します詳細は、個別に詳細を書いておりますので、そちらを参考にして下さいね。

看護師の業界用語

脳血管疾患
脳の血管の異常によって起こる病気の総称。脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などがある。