患者さんからのセクハラに困っている

看護師の仕事をしていると、一度はセクハラに遭遇したことがあるのではないでしょうか。セクハラを放っておくと、エスカレートすることがあります。ここでは、看護師のセクハラ事情とその対策についてご紹介していきます。

どんな人が被害に遭いやすいの?

看護師でセクハラに遭いやすい人にはいくつかの特徴があります。セクハラをする男性心理からすると、「自分がセクハラをしていることを他の人に知られたくはない」とか「看護師が嫌がってなければセクハラしてもいいや」というような考えを持っています。よってこれらをクリアする条件であればセクハラをされやすいということになります。具体的には、

・おとなしい

・セクハラを受けても笑って返してしまう

・セクハラを受けた時にどのような対応をしていいか分からずはっきり断れない

・経験が浅く現場慣れしていない

という方はセクハラを受けやすいため注意が必要です。「本当!?」と思うかもしれませんが、セクハラをする男性はあなたを選んでセクハラをしています。セクハラをする人は気の強い人や強く注意してくる人にはセクハラをすることはほとんどありません。あなたが体を触られているのに何も行動を起こさないために、「この位ならやっても大丈夫なのか」「もしかして自分に気があるのかもしれない」と思い、続いたりエスカレートしたりするのです。とは言え、なかなか面と向かって注意することが難しいですよね。そのような方は多くいらっしゃると思います。しかし、自分が注意できなくても、同じ職場の看護師に相談することは可能です。もし今あなたがセクハラを受けていて困っているというのであれば、エスカレートする前に勇気を出して誰かに相談しましょう。

セクハラを受けてしまった時の対応

実際にセクハラを受けてしまった場合、どのように対処すればいいのかをご紹介します。最も効果的なのは「きっぱりと断る」ことです。看護師としての経験が浅かったり、性格がおとなしかったりすると、セクハラをされても「この人は患者さんだから…」「この位平気…」と我慢してしまうことがあります。しかし、断らずにいると、セクハラがどんどんエスカレートして、もっと不快な思いをしてしまう可能性があります。そうなる前に、毅然とした態度で「それはセクハラですよ。やめていただけますか。」と伝えることが大切です。笑いもせず怒りもせず真剣な表情で、ただその言葉を伝えるようにしましょう。

とは言え、そんなにきっぱりと伝えることが難しい方もいるかもしれません。その場合はとにかく他の看護師に相談してみることが大切です。どんなことでも一人で溜め込んでしまっては、精神衛生上良くありませんし、セクハラがエスカレートしてしまう可能性もあります。他の看護師に相談して解決策を話し合ってみましょう。師長さんから患者さんに警告をしてもらったり、その人の担当から外してもらったり適切な対応をとってもらえると思います。また、どんなに対策してもセクハラが止まなかった場合、強制退院をしてもらうことも出来ます。セクハラであなたが苦しむ必要はないのです。周りに頼って一緒に考えてもらいましょう。

科の変更、転職もアリ?

セクハラを受けたくない!と思う方は、科を変更したり転職したりすることも1つの手です。というのも、病院には様々な科がありますが、その中でもセクハラを受けにくい科が存在します。婦人科や小児科です。これらの科は女性や子供を対象にしているので、セクハラを受けることがほとんどありません。とにかくセクハラが嫌だ!という方は科を変えてみてはいかがでしょうか。また、形成外科のクリニックのような、病院とは異なる職場に転職することも選択肢の1つです。その際は看護師転職サイトを見たり、コンサルタントの方に相談したりするなどして、転職が失敗しないようにしましょう。

とにかく悩みを溜め込んでしまうのは良くないことです。我慢せずに解決への一歩を踏み出しましょう!

看護師専門用語解説

「無気肺」

何らかの原因で、肺の含気量が減少した病態のことを言います。簡単に言うと肺がしぼんでガス交換ができない状態のことで、そのために低酸素血症になったり、呼吸困難に陥ったりします。無気肺になる原因で最も多いのは「閉塞性無気肺」と呼ばれるものです。これは太い気道に腫瘍や異物などが詰まることで、肺の末梢組織である肺胞へ空気が送られないという状態です。治療は、とにかく原因を取り除いてあげるというのが最優先になります。呼吸困難に陥っている場合はすでに重篤な状態と言えるので、治療する際は注意が必要です。