夜勤明けの暴飲暴食を防ぐ〜同僚の誘いに乗る日と乗らない日を決める〜

これまで夜勤明けの暴飲暴食を防ぐためには夜勤中に空腹にしない、ご飯は自分の家で食べるという話をしてきました。とはいえ、夜勤を乗り切った仲間と慰労しあったり、楽しくおしゃべりしたいときもありますよね。今回はそんなお誘いに乗る日と乗らない日を決めようというお話です。

夜勤明けはなんであんなにお腹がすくの?

夜勤明けの異常な空腹感の原因には夜勤による睡眠不足があると言われています。

そもそも、空腹感を感じ食欲を増加させるときにはグレリンというホルモンが、逆に満腹感を感じ食欲を減らすときにはレプチンというホルモンが影響しています。この2つのホルモンはお互いにバランスをとって分泌されています。しかしながら、睡眠不足になるとレプチンの分泌が減り、グレリンの分泌が増えることがわかっています。さらに、このグレリンは食欲増進の効果だけではなく、脂肪を蓄積する効果もあります。そのため、夜勤により睡眠不足となるとラーメンや揚げ物のような高カロリーのものが食べたくなり、また、食欲に負けて食べると脂肪の蓄積につながってしまうのです。

また、徹夜明けは眠いはずなのに妙にハイテンションで眠気を感じない、眠れないという経験があると思います。これにはオレキシンという脳内物質が関係しています。オレキシンには起きている状態を保たせる働きがあり、夜勤中に居眠りしないのはこのホルモンのおかげです。しかしながら、このホルモンには食欲を増大させる作用もあり、特に甘いものを摂取しようすると言われています。

このように夜勤による睡眠不足が夜勤後の食欲につながっています。とはいえ、夜勤を辞めることはできないし、仕事仲間に誘われたらご飯に行きたいし…と思いますよね。そんな悩みを解決するポイントをお話しています。

同僚の誘いに乗る日と乗らない日を決めよう

以前、ファミレスでの食事は脂質や糖質、塩分、添加物が多く含まれていて太るもとになるという話をしました。そんなこと言っても、毎回の夜勤のたびに家でご飯を作るのは大変!たまには夜勤を乗り切った仲間と一緒に楽しくご飯を食べたい!と思いますよね。だからといって、同僚の誘いに毎回乗っているとお金もカロリーも大変なことになってしまいます。ですから、同僚の誘いに乗る日と乗らない日を決めましょう。同僚の誘いにどの程度乗るかは同僚との関係や自分の夜勤前数日の摂取カロリーなどを考えながら決めるとよいでしょう。ここでのポイントは同僚の誘いに乗らない日は寄り道せず、まっすぐ家に帰り、お家ご飯を食べて体を休め、同僚の誘いに乗る日は、カロリーなどに気を使うのはそこそこに、同僚と愚痴やおしゃべりを思いきり楽しむというように区別をはっきりつけることです。これにより、同僚の誘いに乗る日にカロリーを気にして楽しめなかったというようなことを防ぐことができますし、同僚の誘いに乗る日を楽しみに働くことができるかもしれません。

お誘いの上手な断り方

同僚の誘いに乗る日と乗らない日を決めた方がいいということはわかったけど、同僚の誘いは断りづらい…断ったことで仲が悪くなるのも嫌だし…という方必見の上手な断り方について紹介していきたいと思います。

断る際にまず大切なのが感謝の言葉です。自分を誘ってくれた相手に対して、誘ってくれてありがとうという気持ちを伝えましょう。感謝の気持ちを伝えずに断ってしまうと、相手が誘われたことが不快だったのかと勘違いしてしまい、次に誘う時のハードルが高くなってしまいます。

次に、断ることになってしまったけれど、ほんとは行きたいという関心を示しましょう。例えば、「今度感想を教えて」とつけたしたり、次の日に「昨日どうだった?」と感想を聞いてみるとよいでしょう。また、今度は自分から誘うことを強調し、実際に同僚の誘いに乗ると決めている日に、自分から誘ってみましょう。

最後に大事なポイントは断る際には間を置かないということです。間がないとどうしても行けないということが伝わってきますが、間があると悩んだ結果行かないと思われてしまいます。相手によってはもう少し押せばついてきてくれると思い誘い続け、結局行ってしまうというようなことになってしまったり、逆に予定はないけど自分と行くのが嫌で断られたと思われたりしてしまいます。

同僚の誘いに乗らない日は上手に断りお家でのんびり過ごし、同僚の誘いに乗る日は思いきり楽しむというように、どちらの日も夜勤明けの自分のご褒美となることを、同僚と良い関係を築きながら働けることを願っています。

看護師専門用語解説 ヘパリン

ヘパリンはアンチトロンビン(AT)を活性化することで抗凝固不活性化作用を著しく促進します。この作用を用いて抗凝固療法が行われます。投与方法としては静注または皮下注で行われ、作用発現が早く、数時間作用が持続します。適応としては、血栓塞栓症、DIC、体外循環装置使用時があり、副作用として出血傾向、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)があります。患者が出血した時など、速やかにヘパリンの作用を消失させたい時には拮抗薬である硫酸プロタミンを静注します。