まとめて休日を取ることができず、旅行などができない


社会人の休日の日数や休日の取り方は職種によって様々ですが、日勤に夜勤があり、交代制の看護師の勤務形態は不規則で、有給休暇なんて取ったこともない!という人も多いと聞きます。日々、激務が絶えず、体力も精神的にも消耗する看護師さんのお仕事ですが、それゆえ休みの日のリフレッシュはとっても大事。まとまった休日に旅行に行くことをモチベーションにしたいときだってありますよね。どちらも充実させることは、毎日を楽しく過ごすためにも目指していきたいものです。あなたの職場はどうですか?きちんと申請した日に有給休暇が取れていますか?無理をして働いて体を壊してしまっては元も子もありません。休みが取れない…と感じたら少し振り返ってみることも必要です!

あなたの職場は大丈夫?有給休暇の実態

朝でも夜でも不規則に働いて、心身ともに苦労も絶えない看護師さんのお仕事。看護業務以外にも様々な雑務が多い管理職の看護師さんも、初めての社会人で仕事に不慣れな新人看護師さんにとっても休みたい日に休日がほしいという思いはみな等しくあって当然です。しかし、看護師さんの休暇の実態を調べると、驚くことに、有給消化率が50%を割り込んでいるというデータがあります。現場では「希望を出しても普通の休日が適応されるので休みは増えない」、「頼んでないのに、勝手に1日有給が組まれている」等の声や、「周囲に迷惑がかかる」、「有休がほしいと言いづらく、結局未消化で捨ててしまった」など、有給などの休暇制度があっても職場の慣習や周りの雰囲気によって、利用できない、という深刻な現状があるようです。

今の職場でうまく有給を取るためには…

シフト希望を出すことや、連休の希望を出すだけでも、師長さんや先輩の反感を買うことはあります。新人さんでまだ病院の勝手もわからないようでしたら、まずは師長さんや主任の先輩に相談してみること。常に忙しく、一人の穴は他のメンバーで埋めなければならない露骨な職場です。ただ、休みたいことを伝えるのではなく、できる限り迷惑をかけたくないという思いがあって、どの時期なら休みをもらっても影響が響きづらいのか、相談している旨をしっかり伝えましょう。休みや有給休暇を取ることは社会人誰もに与えられた権利です。婦長さんもあからさまに嫌な顔をすることはないでしょう。
また、確認できるのなら、先輩たちの休み希望をチェックしてから休みを申請するのも大切です。先輩たちがいないときに頑張り、自分たちの不在をカバーしてくれた後輩たちのためなら、先輩も休暇を取らせてあげたいと、動いてくれるでしょう。

今の職場では、理解が得られない!

新人さんで好きな時にまとまった休暇が取りたい、となると、かなりの好条件になるので見つけるのも難しいし、競争率も高いかもしれませんが…それでも、今の職場より条件のいい職場環境はあるかもしれません。職場環境を変えるのも一つの選択肢ですよ。転職サイトなら、有給消化で悩むことがない職場に転職することもできます。条件が良い人気求人は、限られていますから、積極的に転職サイトを利用したり、転職コンサルタントに相談したりして、自分に合った働きやすい環境で働きましょう!

有給の消化率が高いこと=「申請した日に有給がもらえる」ではないかも…

昨今、看護師の有休消化率はだいぶ重視されるようになってきています。それはやはり有給を取らせてもらえないことを理由に職場を離れる看護師が増えたこと、転職サイトの普及などで、以前より容易にほかの病院との比較ができたり、転職を考えることができるようになったという背景があります。病院選びをしたことのある皆さんなら「有休消化率」という項目は多くの病院がこだわっていることであると感じたことはあるはずです。しかし、この数字だけではわからないこともたくさんあります。消化率の数字をよくするために望まない有休を入れられる病院もあるようです。1週間などの長期休暇を取得する文化があるかどうか、有給消化を推奨する慣習があるかということは有休消化率と合わせてチェックしたいポイントです。こういった落とし穴に注目し、転職先を探して、長期休暇に理解がある職場で仕事をするようにしましょう。

産休や男性の育児休暇など、日本でもようやく取り上げられるようになってきましたが、まだまだ、諸先進国に比べると、休日の必要性に対する認識は甘く、有給制度の形骸化は大きな課題です。特に医療業界では、「新人看護師さんがシフト希望を出すなんて」とか「休みを犠牲にしても尽くす」といった前時代的な慣習は根強く残っています。ひとの命を預かる責任ある仕事現場ですから「休みを取りたい」という仕事に消極的と誤解されがちな申し出をしづらかったり、「自分たちもそういう苦労に耐えてきたのだから休みが取れないのは我慢すべきこと」という考えの先輩や上司もいるでしょう。
しかし、どんな業界もですが、トップや責任者がスタッフのことを大切にしない団体には、進歩は望めません。スタッフがいきいきと働くことは結果的に施設の向上が見込めるものですし、そのシステムが確立できない病院は経営を維持できなくなり、社会から遅れをとってしまうでしょう。それを理解している責任者なら、休日の大切さもわかってくれるはず。ゆとりのある環境で自身の健康も損なうことなく、お仕事してください。

看護師の専門用語「無気肺」

気道の圧迫や閉塞により肺の空気が減少したり、空気がない状態。