ニキビのできる部分で異なる原因と対策⑤背中編

背中にできたニキビって、リュックサックを背負うときや寝るとき、ズキっと痛みが走りますよね。普段見えない分できたことに気がつかないし、痛みやかゆみを感じてからニキビがあるんだ、と知ることになります。ナース服のように、体にある程度フィットした制服だと、なおさら服と擦れて痛みを感じてしまうでしょう。

今回は『背中』にできるニキビの原因とその対策について、ご紹介します。

背中ニキビの原因は皮脂の過剰分泌

他の場所にも言えることですが、ニキビは基本的に皮脂の過剰分泌によってできます。実は肩甲骨周りの背中にも皮脂腺が集中しています。思春期の頃は無縁だった体にできるニキビ。これは、睡眠不足やストレスといった、生活習慣の乱れが原因で起こります。この二つの原因から引き起こされる背中のニキビは、衣類と接しているため、なかなか治りにくく、跡も消えにくいものです。ナース服は通気性の良いものもありますから、自分で選べる職場の方は、汗がこもりにくいナース服をおすすめします。

また、シャンプーや石鹸の洗い残し、髪の長い方なら、毛先の影響も大きく関係してきます。よく、毛先があたる部分だけニキビが出来ている人や、洗い落としまで目が届かない背中に出来てしまったという人をよく耳にします。

出来てしまったニキビは治さなければならないですが、その前に防ぐことができるのなら、しっかり対策を行うしかないですね。

背中ニキビを治すには

背中のニキビを治すためには、まずは生活習慣の見直しからです。そして、皮脂量が過剰になるのを防ぐために、脂質の多いものや糖分の摂りすぎに注意しましょう。背中は、手の届かない場所ですから、お手入れが難しいと思いますが、出来るだけ保湿をしてあげて下さい。ニキビにはその部分においても保湿が大事になってきます。また、ビタミン剤を飲むなどして体内のバランスをとるのも一つの手だと思います。皮膚科で治療を行う時も、塗り薬と飲み薬を処方してくれますし、治りかけの時期はビタミン剤を処方してくれます。ですので、治療方法に問題はありません。薬に頼りたくない方は、より一層生活習慣に気を遣ってくださいね。

ニキビ跡を治すには

背中は、誰かに見せる機会が少ないからこそ、多少跡が残ってもいいや…と思ってしまうこともありますよね。でもいざというとき、手の施し様もなくなっていたら、一生の後悔です。ニキビがなくなっただけで喜んではいけません。跡もきれいにして、やっと完治です。

跡はなかなか治らないので、根気強く付き合っていきましょう。

特に背中は、衣類との接触が避けられないので悪化しやすく、悪化してしまうと跡としてもかなり大きく残ってしまう可能性があります。

基本的には、一般的なスキンケアを丁寧に行っていれば治ります。ですが、炎症を起こしたニキビ、膿を持ってしまったニキビ、周辺まで炎症が拡大してしまったニキビができた場合、自力では治せない場合があります。

そんな時は、皮膚科や美容整形外科で専門的な治療をしてもらいましょう。レーザー治療や軟膏の処方で確実に跡をなくしてくれますので、安心して通うことができます。

背中もしっかりとした予防を

さて、まだ背中がつるつるの方もいつニキビに悩まされるかわかりません。ここで予防方法も知っておきましょう。背中というのは、他のパーツよりも皮膚が厚くなっています。だから、毛穴が硬くなって皮脂や汚れが溜まりやすくなっているんですね。そのつまりが原因でニキビを引き起こしているのです。

ですので、保湿は顔だけでいい…まあやっても腕と足かな…では終わらず、ぜひ背中まで手を伸ばしてください。毎日のちょっとした努力の積み重ねで、きっとニキビを予防できるでしょう。

いつ見られても恥ずかしくない背中に

患者さんに背中を見られることはないですが、ロッカールームなどで同僚と同じタイミングで着替えをすることがありますよね。そのときにやっぱり自身の無い背中を見られるのは恥ずかしいものです。

一度できてしまったニキビを治すより、初めからニキビができないようにする方が良いに決まっています。ストレスや溜まりやすい環境にいて、なおかつ不規則な生活を送っている方が多いと思うので、ニキビができても仕方がないと言えばそうなのですが、それでも美しくいたいですよね。

少しでも自分に自信を持ち、きらきらとした姿で毎日の仕事や生活を楽しく送るために、背中のニキビのもやもやを早く治してしまいましょう!

ニキビ対策のついでに生活習慣も見直して、心も体も明るく元気に仕事に取り組む看護師さんが増えることを楽しみにしています。

看護師専門用語

ヘパリン

血液凝固阻止物質。プロトロンビンが変化して、トロンビンになるのを阻止するのです。それを生かして静脈留置針を入れている患者に「ヘパリン」を注入します。これを「ヘパロック」といいます。