退職の意志を上手に伝える方法と退職願・退職届の正しい書き方

看護師として働いていくうえで、厳しい労働環境や、職場での人間関係のトラブル、家庭との両立が難しいなど、様々な問題にぶつかることは多くあります。

なんとか頑張ってきたけど、もう限界!

そのような場合に無理に一つの職場にとどまろうとせず、より良い環境を求めて、今の職場を退職することも視野に入れることが大切だと思います。今回は退職意志の上手な伝え方から、退職願・退職届の上手な書き方までご紹介します。

転職は逃げ出す事とは違う!

どうしても、転職というと職場から逃げ出してしまったような感覚があったり、いままでよく接してくれていた方々に申し訳ないという気持ちがあると思います。

より給料が良い職場や、プライベートの時間が取れるといった、自分のライフスタイルにあった職場を求めることはより良い生活を送るためには必要なことです。

まずは伝えることからはじめましょう!

転職を決意したら、職場に伝えて環境を少しずつ整えていくことになります。その際にちょっとしたポイントがあるので押えておきましょう!

  • 上司に退職の意思を伝える
  • ネガティブな理由は避けて

上司に退職の意思を伝えよう

退職しようと思ったら、まずは、自分の上司に辞めようと思っていることを伝えましょう。

気を付けなくてはならないことは、その意思を伝えるタイミングです。

職場ごとに、労働基準法に則った就業規定が定められています。法律では、2週間以上前に申し出があれば退職してもよいとされていますが、職場によっては一か月以上前と決められていたり、役職を持っている人は3か月以上前には申し出るように、と決められていたりします。

病院側としても急にやめられては、後任を探す時間がないので、社会人のマナーとして余裕をもって申し出るようにしましょう。そのために、就業規定を事前に確認しておくことは大切です。

ネガティブな理由は避けて

退職の意思を伝える際には、あまりネガティブな理由は話さないほうがよいと思います。退職すると伝えた後にも、その職場で働かなければいけない期間があります。

その間に円滑に仕事や人間関係を保ちながら過ごすためにも、退職する理由としては、さらなるキャリアアップのため、などのポジティブなものが良いと思われます。

退職時の必要書類って?

自分の上司に退職すると伝えて、やめるという意思を尊重してもらえたら。次は上司と相談をして、具体的な退職日を決めていきましょう。

希望退職日を提示

次の職場への入職日が決まっているようだったら、いつ退職した方が都合がいいのかを考えて、明確に希望の退職日を提示することが大切です。

退職願

退職願を提出しましょう。退職願は、後から撤回することが出来るので、職場からの待遇向上があれば、働き続けたい。退職を頭にいれながら交渉していきたい。と考えている場合に向いています。

円満な退職のためには退職願を出すようにしましょう。

引き止められる場合も。。

人手不足の病院も多いので、強い引き留めにあう可能性もあります。

退職の意思が固く決まっているならその際には、退職届を出すようにしましょう。退職届は、退職願とは異なり、提出後に「やっぱり退職しません」と撤回することが出来ません。

その代わりに、一方的に退職することを伝えることが出来ます。しかし、病院側にとっても、退職願を受理するのと、退職届を突き付けられるのでは、感じ方が違います。

円満な退職のためにも退職届を出すのがおすすめです。

退職願・退職届は必ず提出しよう

退職願、退職届は、病院の就業規定で提出するように定められていなくても、提出することが一般的です。

これは、口頭で伝えればよいという職場であっても、自分がやめるという意思をしっかりと伝えたということを文書として形にしておくことで、不要なトラブルを避けることが出来るからです。

病院としても個人としてもメリットがあることなので、退職願、退職届は出すようにしましょう。

退職願・退職届を書くときのマナー

退職願、退職届の書くときには、手書きが一般的です。

用紙として白い便箋を用意し、黒のボールペンあるいは万年筆を使います。用紙は、罫線があってもなくても構いません。縦書きで文章を書いていくのですが、この際に、決まった文言がありますが、退職願と退職届では文言が異なります。

ほかにも退職書類の書き方については、様々なルールが存在するので、事前に書き方について調べておくことが大切です。

引継ぎ作業もしっかりと、立つ鳥跡を濁さず

退職書類を提出した後、自分の後任が決まったら引継ぎをしましょう。

自分が今までに行っていた業務内容や、請け負っていた患者さんの情報などを後任の看護師に伝えます。

この際に大切なのは、口頭で伝えるだけでなく、引継ぎ資料として文書を作成しておくことです。自分がいなくなった後でも、後任の看護師がしっかりと仕事を出来るように、出来るだけ詳細な書類を作ることを心がけましょう。

辞めていく職場ですが、最後まできっちりと仕事をこなすのがマナーです。おおよその目安ですが、退職日から1週間前までには引継ぎ業務を終わらせておくと、円滑に退職手続きを進めることが出来ます。

次回は、退職の際・退職の後にしなければならないことをご紹介します!

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人工妊娠中絶のことを「アウス」と言います。AUS(Ausktzung)からきている略語ですが、ドイツ語で子宮内容摘出術を指します。