がんセンターではその名の通りがんの治療を専門的に行っています。
大まかに国立高度専門医療研究センターが2か所、国立病院気候が4か所、公立のものが10か所、ある県に存在しています。がんセンターは国立、公立の医療機関ですので、勤務する場合には公務員と同様の待遇を受けることができます。
このように通常の病院勤務とは一風変わった看護師の職場になりますが、いったいどのような看護師を求めているのでしょうか?また、ここで働いていくにはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?
今回はがんセンターに転職する際のメリット・デメリットをいくつか解説します。
目次
がんのプロになれる!?
専門性が要求される現場
がんセンターの勤務はがんを専門として行うため、かなり専門性が要求されます。
がんセンターで用いられている器具や技術も国内最先端の物を使用しているため、最先端の医療や研究に触れて学びたいというひとにはうってつけの職場です。
がんに加え、副作用治療、疼痛管理、緩和ケアなど、やるべき仕事も多岐にわたります。
認定看護師の資格を取得可能
がん分野は多岐にわたっていて、それぞれの分野を専門的に学んでいくことで認定看護師の資格を取ることができます。
がん看護専門看護師、がん化学療法看護認定看護師、がん性疼痛看護認定看護師、乳がん看護認定看護師、認知ケア認定看護師、精神看護専門看護師などその資格も多岐にわたり、複数取ることでさらに自分のキャリアアップにもつながっていきます。
資格取得に力を入れていて、バックアップしてくれるがんセンターが多いため、積極的に自分を高めていきましょう。
専門性を高めていくとどこまでも自分の知識を高めていくことができる職場です。そのようながん分野のエキスパートがたくさん働いている職場で働くことでさらなる技術を取得することもできます。
研修会や、勉強会も定期的に開かれているため、勉強の場には事欠きません。働きながらもしっかり学んで、その知識を患者さんに生かしていきたいという人にはお勧めの職場です。
認定看護師についてはコチラの記事で詳しく解説しています。
安全、安心の勤務場所!
先ほども述べた通り、がんセンターで働く看護師は公務員と同じ扱いになるので、待遇や福利厚生がしっかりしています。
その点では安心して、長く働いていくことができる職場といえるのではないでしょうか。
産休や育休も公務員同様かなり充実しているので、女性の看護師にも優しい職場になります。これから家庭を持ちたい方はがんセンターでの勤務もおすすめです。
看護師としての自分を見つけよう!
緩和医療や終末期医療も行う
がんセンターでは、がん治療だけでなく緩和医療や終末期医療も行うため、業務内容は多岐にわたります。
病気だけでなく、がんと闘う患者さんのメンタルヘルスにも深く関わりますし、患者さんのご家族の心のケアも重要な位置を占めています。
自分を見つめなおすきっかけにも
精神的、肉体的治療を行うという点では自分の看護師観を見つめなおすいい職場になるのではないでしょうか。人の生死にかかわる仕事とではそのようなやりがいも見つけることができます。
がんセンターでの看護は医師の治療ももちろんですが、患者さんへの看護も治療の大きな位置を占めています。
看護師として医療に携わっているという実感ややりがいを見つけるにはもってこいの職場です。
気になるがんセンターの給与は?
がんセンターの給料
経験者、未経験者によって大きく幅はありますが、平均すると月収は25万~32万、年収では400万から500万円ほどになります。
公務員同様残業手当、ボーナスもしっかり支給されますし、努力して資格をとることができたり、、いい役職に就いたりするとさらに給与アップを目指すことができます。
これまで自分が取得してきた資格が最大限に生かす職場であるともいえます。平均して一概には言えませんが、努力次第でいくらでも給与を上げることができるでしょう。
がんセンターはこんな人に向いてます!
以上のことをふまえると、がんセンターへの転職は
- 患者さんの不安に真摯に向き合うことができる人
- 最新の医療技術に触れていたい人
- がんに興味を持っている人
- バリバリ働いて自分自身のキャリアアップを目指したい人
にとてもおススメの職場だと思います。
勤務環境も忙しすぎることはありませんし、がん治療に関わることでたくさんの経験を積むこともできます。
国民の3分の1は将来がんに罹患する、または罹患していると言われています。がん治療を学ぶことはこれからの日本の将来を担うことにもつながるのではないでしょうか。
看護師として転職を考えている方は、ぜひがんセンターでの勤務も考えてみてくださいね。
~看護師の業界用語~(おまけ)
<タキカーディア>
英語ではTachycardiaと表記します。これは頻脈のことです。看護師の間では頻脈に陥った患者さんを「タキる」と表現することもあります。心拍数が上昇している状態です。