医療環境管理士 – 看護師キャリアアップ資格を徹底攻略!

看護師として働き始めたものの、ただの看護師免許だけでこれからの看護師としてキャリアは大丈夫かなぁ。もっと給料を上げるにはどうしたらいいのだろう?と考える人もいると思います。

そこで、看護師のキャリアアップとして取ることが出来る資格「医療環境管理士」について紹介します。

医療環境管理士とは?

医療環境管理士は、感染予防・対策から環境整備に関する専門的な知識・技能を有し、多職種と連携し、指導的立場になります。

役割としては多職種・他施設の現状・取り組みを参考にし、様々な視点から医療現場を支援することが期待されています。

知っていますか?医療環境管理士までの道のり

医療環境管理士になるまでの流れを知らなければ、何をしたらいいか全くわからないと思います。そこで一度整理しておきましょう。

受験資格を確認

年齢や学歴、経験などは問いません。誰にでも受験資格が与えられますが、職業別で見ると病院で勤めている看護師が一番多く31%を占めています。

筆記試験を受ける

選択式100問、記述式3問、制限時間2時間の試験です。一般社団法人医療福祉検定協会が発行、販売する公式テキストの中から問題が出題されます。内容は、感染の基礎知識、感染症予防と対策、感染・環境管理、医療安全、関係法規、教育事例についてです。

認定講習会を受講する

専門的な知識を得ていくための「講義」と課題に即して多職種の方と情報交換していただく「グループワーク」の2部構成になっています。

認定証交付・登録

認定講習会修了後、認定証カードと認定証書が交付され、登録というという流れになります。

一体どれだけの費用や時間がかかるの?試験の内容は?

必要な費用

医療環境管理士になるために必要な費用は、教材費として公式テキストを購入するほかに、筆記試験の受験料の2万1600円と、認定講習会の受講料の2万1600円がかかります。

また、各試験会場への交通費や宿泊費などの雑費も込みで考えると、トータルで10万円程度必要になると考えていいと思います。

資格取得について

資格取得までにはどれくらいの時間が必要になるのかというと、医療環境管理士の公式ホームページによると、試験合格者の平均的な学習期間は3~5ヶ月が必要です。

次に、気になる試験内容に関してですが、医療環境管理士の資格検定試験は年2回(2月・8月)行われています。試験会場は東京、大阪、福岡の3カ所で、中心都市での開催となります。合格基準は、2時間で選択式200点・記述式100点の300点満点の試験に7割以上正答することです。

資格試験の合格率は例年50%前後となっています。誰にでも受験資格があるだけに、半数の人は不合格となってしまうようですが、しっかりと勉強をして臨めば、そう高い壁ではありません。

試験終了後3週間以内に郵送される合格通知を受け取り、合格者を対象とした「合格認定講習会」を受講すると、医療環境管理士として認定されます。

「合格認定講習会」は専門的な知識を得ていくための講義と、課題について議論するグループワークの2部構成です。

グループワークではあえて、多職種のひとが1グループになるように設定されており、感染予防対策で必要な多職種がスムーズに連携できるようにするためのスキルを磨けるようになっています。

「合格認定講習会」は年に2回、4月と10月に東京・大阪・福岡でそれぞれ開催されています

医療環境管理士になったら気になる給料はどうなるの?

看護師からのキャリアアップとして、医療環境管理士を紹介してきましたが、では、この資格を取ることによるメリットはどのようなものでしょうか。

医療環境管理士の手当

実は、この資格を取ることによって給料に大きな変化がつくかというと、そういうことはありません。あくまで看護師としての職業の括りを超えることは内容です。

しかし、手当がついたり、病院内で昇進して給料が上がるケースもあるので、給料アップへの可能性はあるかもしれません。

医療環境福祉士のメリット

給料に大きな変化がないのに医療環境福祉士になるメリットとして考えられるのは、やはり、感染症に関しての知見を広げて、看護師としてのスキルアップが出来るという面が多きいと思います。

資格を取る過程で最新の感染症医療の知識が入手出来たり、院内感染リスクを減らす働きを担うことが出来るようになります。

そうすることで、院内での周囲からの信頼を得ることが出来たり、後輩への指導を自信を持って出来るようになるなど、仕事がしやすくなり、充足感を得ることが出来ます。

~看護師の業界用語~(おまけ)

アポる…脳卒中で倒れること

脳卒中のことを英語でapoplexyということに由来する看護師業界用語。