腎臓内科(腎臓科)の特徴

腎臓内科(腎臓科)の看護師はどんな仕事をしてどんな人に向いているのか、またどんな知識が必要なのか、簡単にまとめたので参考にしてみてください。

腎臓内科(腎臓科)の看護師の役割とは?

名前からも分かるように体の臓器の中でも腎臓に絞って診療する科になります。複数の臓器を対象とする科が多い中、腎臓というひとつの臓器が対象としています。これは腎臓が生きていく上で重要な働きをしていて、さらに一度機能が悪くなると元には回復しない臓器であるため長期に治療が必要となる、需要が高い科でもあるからです。どのような患者さんがくるかというと、子供から大人、高齢者まで幅広いどの年齢層の人も診療にくるという特徴があります。腎臓内科では人工透析を行ったり、生活習慣病でもある糖尿病、慢性腎臓病なども扱っているため、近年ではさらに需要が高まっている科になります。
腎臓内科の看護師は仕事は主に点滴、注射、服薬の管理、バイタルチェックなど他の科と同じようなものになります。さらに尿検査などの検査を多く行うので、検査の補助、そして透析業務、食事制限の管理などが主な仕事内容に加わります。腎臓なのに食事制限?と思うかもしれませんが、一度機能が悪くなると回復しない臓器である腎臓は、疾患の多くが慢性てきなものになります。そのため長期の治療が必須となり、生活指導、食事制限の管理・説明が重要な仕事になります。腎臓は血液をろ過し尿を作っているため、塩分摂取など食べたものに影響します。納得いく説明をし、患者さん本人が自分で生活・食事管理をするサポートをします。
透析にはいくつか種類があり、それぞれの管理方法を覚える必要があります。主に人工透析で行うのが、血液透析と腹膜透析です。主に看護師はシャント管理と透析補助を行います。大量の血液を循環させるため専用の血管であるシャントを清潔に保ったり、シャントがうまく機能しているか確認します。透析患者では自己の腎臓では水分、不要な物質をうまく排出できないため、状態を管理するため透析前後で体重測定、バイタルサインのチェックが必要になり、これも看護師の仕事になります。透析中に異常がないか定期的にバイタルサインチェックを行います。透析の仕事について説明してきましたが、透析は腎機能低下が進行している状態であり生活や仕事に影響がでます。その段階に至る前に、生活・食事指導、薬物療法の段階でなるべく進行を抑えるためにも、看護師のサポートは重要な役割になります。
腎臓内科の看護師の仕事は上記で述べたようような仕事内容で、固定の業務が多いためいったん仕事を覚えれば、働きやすい科であると言えます。また緊急性の患者さんはそれほど多くないため、家庭との両立も比較的しやすい科になります。

給料はどれくらいもらえるのか?

腎臓内科の給料は一般的な科とさほど変わりはなく、平均20~30万円になります。平均に差があるのは夜勤がある病棟勤務がある病院かどうかによります。また透析を専門に行う病院では、平均よりも給料が高い可能性があります。
給料アップにつながる資格については”キャリアアップができる資格とは?”で詳細を紹介します。

どのような人が向いているのか?

上記でも述べたように、腎臓内科では慢性的な疾患が多く長期の治療が必要です。そのため定期的に治療にくる患者さんとの信頼関係が重要となり、コミュニケーション能力が高い人が向いています。食事制限・生活指導、薬物療法の管理においても、十分な説明をし、患者さんに納得してもらう必要があるので、コミュニケーションは欠かせません。
透析を行っている患者さんは週に数回、長時間治療することになり、治療に後ろ向きになったり、ストレスがたまったりしています。一人一人の患者さんと接する時間が多くなるので、精神的なサポートが必要です。忍耐強く支えることのできる人、それぞれの患者さんに対して臨機応変に対応できる人に向いています。

キャリアアップができる資格とは?

キャリアアップにつながる資格は多数ありますが、ここでは2つに絞って紹介します。
・透析認定看護師
・透析技術認定士
平均で月収1万円程度の給料アップにつながる可能性があります。これらの資格に関します詳細は、個別に詳細を書いておりますので、そちらを参考にして下さいね。

〜看護師の業界用語〜
ナート
縫合、縫合するということ。主に看護師は傷の手当などの際に、ナートの補助をします。